vHoge

VMwareのアレコレ備忘録。CLIでがんばるネタ多め。

VMware 製品の CPU ライセンスモデル改定

先日 VMware 製品の CPU ライセンスモデル改定のアナウンスがありました。
www.vmware.com

要約すると

  • 1 ライセンス1ソケット換算だったものが 1 ライセンス 32 物理コア換算に
    • HT は考慮しなくてよい
  • 改定は 2020/4/2 (PST) より適用
  • 2020/4/30 (PST) 終日までに 32 コア / 1 ソケ以上のサーバ向けに購入していたライセンスは無償で追加分ライセンスを発行

32 コア / 1 ソケ超えの CPU を採用しているサーバ自体は現状だとまだかなり少なく、
仮に使っていたとしても追加分のライセンスを無償で発行してもらえるので、現在稼働している範囲においては追加でライセンス購入が必要になるパターンはない。
※ ただし要サポート契約

対象ライセンスでアップグレード/ダウングレードは大丈夫なのかと思ったが、追加ライセンス発行なのでいつものように MyVMware から元の分/追加分の両方を手続きすれば、コレ用に面倒なフローを踏むことはなさそう。

対象CPU

2020/2/7 現在だと下記が対象。

Intel

  • Xeon Platinum 9282 (56Cores)
  • Xeon Platinum 9242 (48Cores)

AMD

  • EPYC 7742 (64Cores)
  • EPYC 7702 (64Cores)
  • EPYC 7702P (64Cores)
  • EPYC 7642 (48Cores)
  • EPYC 7552 (48Cores)

Xeon Platinum / EPYC 最上位クラスでようやく引っ掛かる。
Xeon Platinum はさておき EPYC は割と現実的な選択肢になりそうではあるが、現時点で採用しているところは確かに少なそう。

(この Xeon Platinum はかなりキワモノ CPU で、1 つのパッケージに 2 つのダイを載せてあり、9242 は消費電力 350W、9282 に至っては 400W、Platinum なのに 2ソケまでという…本当に買ってるとこあるのかこれ?)

VMC on AWS

こちらはそもそも対象外 CPU なので変更は特に何もなさそう。

  • i3.metal = Xeon E5-2686 v4 (18Cores) x 2ソケ
  • r5.metal = Xeon Platinum 8175M (24Cores) x 2ソケ

https://cloud.vmware.com/jp/vmc-aws/pricingcloud.vmware.com

追加ライセンスの発行

無償ではあるが条件が少々。

  • サポート契約がある
  • 個別に申請が必要
  • 申請期限は 2021/1/29 (PST) 終日まで

申請内容は特に書いてないが、パートナやVMware 営業へ連絡、
もしくは、My VMware からチケット発行とのこと。

とりあえず

正確なところはパートナなり VMware 営業なりに問い合わせましょう。

私見

VMware 的には業界標準に近づけるとか他製品との価格比較を分かりやすくとはなっているが、ユーザ的にはただの値上げでメリットが見えない。
特に最近は AMD がかなり頑張っていて、many core な EPYC が現実的になってきていただけに痛い。採用がまだ少なく影響が少ない内に手を打った感じなのかなぁ。

それと VMC への誘導戦略の 1 つとして利用してこないかなと邪推。
VMC で 32 コア / 1 ソケ超えベアメタルインスタンス出すときにうまいこと調整してライセンス分の割安感を出すみたいな。そこに繋げるための布石に…とは考えすぎか?